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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻9号

1983年09月発行

症例

十二指腸球部の早期癌の1例と本邦報告例の検討

著者: 谷川富夫1 佐藤文生1 松田正和1 三隅厚信1 赤木正信1 園田隆次2 相良勝郎2 佐藤辰男2

所属機関: 1熊本大学医学部第2外科 2熊本大学医学部第3内科

ページ範囲:P.973 - P.980

文献概要

 原発性十二指腸癌は比較的まれな疾患であるが最近,低緊張性十二指腸造影法や十二指腸内視鏡検査法の進歩により,その報告例は少しずつではあるが増加の傾向にある.しかし,胃癌に比して十二指腸癌は進行癌が多く,早期癌の報告例は極めて少ない.最近,われわれはX線および内視鏡検査によって癌を疑い,切除標本の病理組織学的検索にて粘膜内癌と診断した症例を経験したので併せて本邦報告の16例について検討を加えて報告する.

 症 例

 患 者:58歳,主婦.

 主 訴:上腹部不快感.

 現病歴:1980年3月,成人病検診にて肝機能検査の異常を指摘され,某医にて通院治療中であったが,検査所見の増悪を来し,7月,本学第3内科に入院した.入院後のルーチン検査として施行された上部消化管X線検査にて十二指腸球部の隆起性病変を発見され,生検にてGroup Ⅳと診断されたため,手術の目的で同第2外科へ転科した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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