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文献詳細

雑誌文献

胃と腸18巻9号

1983年09月発行

文献概要

症例

胃ポリープに腺扁平上皮癌の発生をみたCronkhite-Canada症候群の1剖検例

著者: 横山繁生1 山下裕人1 森内昭1 望月祐一1 中村泰也2 渡辺英宣2 辻浩一3

所属機関: 1大分医科大学病理 2大分県立病院外科 3大分県立病院病理

ページ範囲:P.981 - P.985

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 Cronkhite-Canada症候群は主として中年以後に発症し,外胚葉性変化(皮膚色素沈着,爪萎縮,および脱毛)を伴う非遺伝性の消化管ポリポーシスで,極めてまれな疾患である.最近われわれはCronkhite-Canada症候群の患者の胃ポリープに腺扁平上皮癌と腺管腺腫の発生をみた1例を経験し,剖検の機会を得たので若干の文献的考察を加えて報告する.

 症 例

 患 者:70歳,男性.

 主 訴:食欲不振,体重減少,脱毛,爪萎縮.

 家族歴,既往歴:特記すべきことなし.(特にポリポーシスを有するものはいない.)

 現病歴:1979年11月ごろより,心窩部の不快感を覚えるようになり,1980年4月には食欲不振,体重減少,悪心,嘔吐が出現し,このころから頭髪,眉毛,腋毛の脱落と爪の萎縮がみられるようになり大分県立病院を受診,1980年5月12日,入院となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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