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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻1号

1984年01月発行

文献概要

今月の主題 Panendoscopyの評価(1) 序説

“Panendoscopyの評価―胃の内視鏡検査における位置づけ” 特集に当たって

著者: 並木正義1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.13 - P.14

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 panendoscopyの本来の目的と意義は,1回の内視鏡検査で,食道から胃,十二指腸を一気に観察し,上部消化管の内視鏡的変化の全体像を的確に把握することにある.したがってpanendoscopeと称して市販されている細径の前方直視鏡を,患者の苦痛が少ないからと言って,胃だけをみるために漫然と用いているなどはpanendoscopyとは言えない.要するに観察しうる上部消化管の“すべてを隈なくみる”といった内視鏡検査の基本的在り方,姿勢,精神が重要な意味を持つものであり,これを踏まえて実行されてこそ真のpanendoscopyと言える.

 近年,わが国においても急性胃病変をはじめとする消化管の急性粘膜変化についての関心が高まるにつれて,panendoscopyの必要性がますます認識されるに至った.そして必然的にそのためのpanendoscopeの開発と改良工夫がなされてきた.その結果,上部消化管診断におけるpanendoscopyの普及は目覚ましく,その有用性は今日ほとんどの人が認めている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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