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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻1号

1984年01月発行

文献概要

今月の主題 Panendoscopyの評価(1) 主題

GTFとその役割

著者: 小黒八七郎1

所属機関: 1国立がんセンター内科

ページ範囲:P.35 - P.46

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要旨 panendoscopeが著しく普及している今日におけるGTFタイプの意義は側視鏡であることと先端胃カメラによる優れた写真が撮れることにある.panendoscopeが全上部消化管の内視鏡検査ができるのに対して,GTFタイプは胃専用である.GTFタイプは胃カメラにファイバースコープが付いたもので広義の胃カメラとも言える.最近のGTFは先端ランプとライトガイドによる照明方式とがあり,それぞれに生検のできないSタイプと生検のできるBタイプがある.GTFタイプでは観察に引き続いて優れた胃カメラ写真撮影が可能であり,その写真を詳細に読影して診断を行う.この写真の読影によって,観察時に見逃された病変が発見されることがあり,GTF写真の読影は極めて重要である.panendoscope写真は近年著しく良くなったが,一般には観察時の診断に主力が置かれている.GTFタイプは側視鏡であるため,食道や噴門に禁忌となるような疾患のないことをX線検査またはpanendoscope検査で確かめることを原則としている.panendoscope検査は容易であるためにX線とGTF検査にとって代わりつつあるが,より詳細な胃疾患の診断や経過追跡にはGTFタイプを用いるべきであろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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