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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻1号

1984年01月発行

文献概要

症例

術前にⅡa+Ⅱc型早期胃癌と診断した異型上皮の1例

著者: 志垣信行1 出水善文2 須古博信2 川原文次2 瀬井圭起1 米村幹夫1 宮川全孝1 須古修二3 岡啓嗣郎4

所属機関: 1済生会熊本病院外科 2済生会熊本病院消化器科 3済生会熊本病院病理 4岡内科医院

ページ範囲:P.71 - P.76

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 胃の良性・悪性境界領域病変である異型上皮(atypical epithelium)は肉眼的,組織学的に早期胃癌との鑑別が難しいが,隆起型異型上皮に関しては,X線・内視鏡診断の進歩と生検の普及によってほぼ正確な診断がなされている.しかし平坦型・陥凹型異型上皮や隆起と陥凹が混在している異型上皮については,症例も少なく,鑑別診断も更に難しくなり,癌と診断されて手術される例も少なくない.

 今回,内部に陥凹を有する隆起性病変を胃前庭部に認め,Ⅱa+Ⅱc型早期胃癌と診断して手術を行い,術後の病理組織学的検索で異型上皮であった1症例を経験した.この症例の診断過程を中心に検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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