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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻10号

1984年10月発行

文献概要

症例

病巣の中心部にポリープ状隆起を生じた胃の印環細胞癌の1例

著者: 高見元敞1 花田正人2 木村正治1 竹内直司1 藤本高義1 清水宏1 太田俊行1 高田俊明1 吉井町子3

所属機関: 1豊中市立豊中病院外科 2豊中市立豊中病院病理 3豊中市立豊中病院放射線科

ページ範囲:P.1139 - P.1146

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要旨 印環細胞癌から成る特殊な形の隆起型胃癌の1例を報告した.患者は55歳の女性.1981年11月,胃の集団検診で異常を指摘され,精査の結果胃癌と診断.1982年2月幽門側胃切除術を施行した.病変は幽門前庭部後壁にあり,40×25mm径の粘膜下腫瘍様の隆起の中心部に,示指頭大のポリープ状隆起がみられた.病理組織学的には,ポリープ状隆起は印環細胞癌のみから成り,粘膜下層では著しいfibrosisを伴い,局在性硬癌の所見を呈していた(H0P0n0se).印環細胞癌がこのように隆起型の発育をすることは極めてまれであり,その成り立ちについて考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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