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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻11号

1984年11月発行

今月の主題 膵癌の治療成績

主題

膵癌の放射線療法

著者: 真辺忠夫1 戸部隆吉1 阿部光幸2 高橋正治2 芝本雄太2

所属機関: 1京都大学医学部第1外科 2京都大学医学部放射線科

ページ範囲:P.1207 - P.1213

文献概要

要旨 12例の膵癌に術中照射あるいは外部照射を行った.術中照射例5例のうち切除例の3例にはベータトロン6~10MeⅤ2,500~3,000radが照射されたが1例は膵壊死のため術後0.7ヵ月で死亡した.1例は8.5ヵ月後肝転移で死亡したが照射野に再発はみられなかった.他の1例は1.5カ月生存中である.非切除例2例にはベータトロン13~16MeⅤ2,500~3,000radを照射し術後0.5~1.0カ月現在生存中である.外部照射例7例にはライナック10MeⅤ2,800~5,000radが照射された.うち2例の切除例は術後13.4カ月全身衰弱死亡例,9.5カ月生存例である.5例の非切除例はいずれも肝,肺への遠隔転移または腹膜播種例で延命効果は認められなかったが腫瘍の縮小,腹痛の消失などperformance statusの改善が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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