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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻11号

1984年11月発行

文献概要

今月の主題 膵癌の治療成績 主題

剖検所見からみた膵癌診断・治療上の問題点―進展様式・切除後再発形式・術中照射の効果に対する病理学的検討

著者: 五関謹秀1 岡本篤武1 小野寺時夫1 田畑育男2 滝沢登一郎3 小池盛雄3 松田忠義4 神前五郎1

所属機関: 1東京都立駒込病院外科 2東京都立駒込病院内科 3東京都立駒込病院病理科 4東京都立駒込病院放射線科

ページ範囲:P.1215 - P.1222

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要旨 膵癌剖検例68例を対象に,進展様式,術後再発形式,術中照射例の病理学的検索を行い以下の結論を得た.(1)膵癌のその局在から,鉤部,頭部,体部,尾部の4部に分けて検討することにより,それぞれの部位に発生した癌の進展様式,更には臨床症状に差がみられ,特に鉤部癌は頭部癌から独立させて扱うべきと考える.(2)術後再発例,術中照射例などと非手術例,非照射例の癌の進展様式には差がなく,特に手術時の摘出標本の検索でew(-)と判定された例でも全例,後腹膜再発をみたことは,手術的治療の困難性の一面を示している.(3)術中照射後剖検例の検索から,癌細胞は照射野の辺縁に残存?(再増殖?)することが示唆された.このことは今後の術中照射の在り方を検討するうえで示唆に富んだ所見と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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