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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻11号

1984年11月発行

症例

遡及的検討が可能であった表層拡大型食道癌の1例

著者: 井上修一1 小泉亮道1 佐々木康雄1 太田弘昌1 島仁1 那須宏1 佐藤誠1 井上義朗1 荒川弘道1 阿保七三郎2 当真秀夫2 下山維敏3

所属機関: 1秋田大学医学部第1内科 2秋田大学医学部第2外科 3大曲市

ページ範囲:P.1255 - P.1259

文献概要

要旨 52歳男性.食道検査のため秋田大学附属病院を紹介された.患者は胃潰瘍の経過観察中の内視鏡およびX線検査で食道病変を指摘された.内視鏡検査では切歯列から26~35cmの部位に顆粒像を示す表層拡大病変がみられた.生検像では扁平上皮癌であった.胸部食道摘出術,食道胃吻合術,幽門形成術が施行された.組織学的には中分化型扁平上皮癌で,一部粘膜下層へ浸潤していた.患者は入院19カ月前にも同部位に小病変を指摘されていたが,生検で悪性所見は得られなかった.遡及的検討で食道癌の初期病変と推定できた.19カ月後の検査で病変の増大が観察できた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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