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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻12号

1984年12月発行

今月の主題 消化管癌の診断におけるUS・CTの役割

主題

超音波内視鏡による胃癌深達度診断

著者: 相部剛1 大谷達夫1 吉田智治1 富士匡1 河村奨2 竹本忠良1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科 2山口労災病院内科

ページ範囲:P.1299 - P.1304

文献概要

要旨 超音波内視鏡で臨床的に早期胃癌深達度診断を行い,以下の結果を得ると共に,進行胃癌についても考察を行った.①Ⅱc型早期胃癌のうち,m癌では腫瘍像そのものは描出されず,粘膜欠損所見として描出される.sm癌では腫瘍像が描出されると共に,第3層の高エコーの狭窄所見を示す.②Ⅱa+Ⅱc型早期癌では,第3層の高エコーが,腫瘍により圧排偏位された所見を示す.③隆起型早期癌では,エコーゴーストが描出されることがあるので注意が必要である.④Ⅱb型早期癌では,粘膜(第1層,第2層)の肥厚所見として描出される可能性がある.⑤線維化を伴った早期癌では,進行癌と誤診されやすい.⑥早期癌10症例中の手術前の癌深達度正診率は,X線および内視鏡で60%,超音波内視鏡では70%であった.なお,摘出標本での超音波内視鏡正診率は78%であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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