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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻12号

1984年12月発行

今月の主題 消化管癌の診断におけるUS・CTの役割

主題

大腸癌の超音波診断

著者: 中澤三郎1 木本英三1 森田敬一1 田中正人1 小池光正1 山本義樹2

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科 2豊橋市民病院内科

ページ範囲:P.1305 - P.1312

文献概要

要旨 大腸癌の超音波診断について,通常の腹壁からの超音波検査,微温湯を注腸しての経腹壁的超音波検査,超音波内視鏡の3つの方法に検討を加えた.通常の超音波検査では大腸癌の診断率は低く,腫瘤を形成し上腹部に存在するものに限られる.微温湯を注入した注腸エコー法では,微温湯で充満しうる部位では最小2mmのポリープまで描出可能だが,ポリープ型癌の鑑別は困難であった.進行癌では大腸壁の層構造とその破壊の状態は観察可能であった.超音波内視鏡は未だ施行例数が少ないが,大腸壁の層構造あるいはその破壊所見はより鮮明に捉えることができた.しかし,本法についてはその診断能,診断学的意義,技術上あるいは装置上の問題点など解決すべき問題が山積しており,今後の精力的な検討が期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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