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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻12号

1984年12月発行

文献概要

今月の主題 消化管癌の診断におけるUS・CTの役割 座談会

消化管癌の診断におけるUS・CTの役割

著者: 福田守道1 安田健治朗2 坂口正剛3 松江寛人4 兵頭春夫5 板井悠二6 中澤三郎7 丸山雅一8

所属機関: 1札幌医科大学・検査診断部 2京都第二赤十字病院・消化器科 3福岡大学・第1内科 4国立がんセンター・放射線診断部 5獨協医科大学・放射線科 6東京大学・放射線科 7名古屋大学・第2内科 8癌研付属病院・内科

ページ範囲:P.1328 - P.1340

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 中澤(司会) 御承知のように,US・CTは従来の消化器診断能を更に向上させましたが,それ以外に従来は不可能であったような病変,例えば膵尾部の小さい癌や胆囊の小ポリープ,あるいは肝臓の小さい癌も発見することができるようになりました.従来の検査法は1つの臓器の診断だったのですが,CTやUSは多臓器診断ということが特徴的で,それによって初めて腹部に対する全体的,総合的な診断法が可能となったと言っても過言ではないと思います.

 ただ,USは肝臓や膵臓に対しては非常に強い力を発揮したのですが,惜しむらくは,消化管はガスや腹壁の厚さに問題があり,CTについても,USと違って任意の断層面がなかなか撮りにくいという弱点があり,なかなか消化管に対するアプローチができなかった.それが最近になって上部消化管,あるいは下部消化管でもかなり良い診断法であり,特に癌の診断はかなりよろしいということになってきまして,従来の欠点がいつのまにかなくなってしまった感じさえするようになってきました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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