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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻12号

1984年12月発行

ディスカッション

武藤徹一郎論文についてのコメントおよび質問

著者: 加藤洋1 武藤徹一郎2 佐々木喬敏3 渡辺英伸4 工藤進英5

所属機関: 1癌研究会癌研究所病理 2東京大学第1外科 3癌研究会付属病院内科 4新潟大学第1病理 5新潟大学第1外科

ページ範囲:P.1364 - P.1366

文献概要

 (1)10mm以下の小さな扁平隆起性病変(small“flat elevation”)を集めて分析したと冒頭にありますが,小さな扁平隆起性病変の定義がはっきりしません.異型のある病変だけが扱われているが,異型を伴うことも条件に入るのでしょうか.すなわち,一般に小さな扁平隆起性病変,特に5mm以下の病変で最もポピュラーなものは,御存知のとおり,metaplastic polyp(MP)やhyperplastic nodule(HN)です.しかも,この大きさでは肉眼的に,これらの病変と腺腫あるいは癌の鑑別は容易ではありません.提出された名称の響から,MPやHNを除外する用語法に少々抵抗を感じます.一方,Table 1によると,6.1mm以上になると,一部あるいは全部が癌である率が極めて高くなりますが,このことから,大きさの要素(例えば5mmを越える病変であるとか,10mm前後の病変であるとか)を強調されたほうが著者の意図する点がより明確になるのではないかと考えます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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