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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻2号

1984年02月発行

今月の主題 Panendoscopyの評価(2)

主題

食道癌スクリーニングにおけるpanendoscopyの位置づけ

著者: 幕内博康1 熊谷義也1 山崎栄龍1 三富利夫2 杉原隆2 三輪剛3

所属機関: 1慶応がんセンター 2東海大学医学部外科 3東海大学医学部内科

ページ範囲:P.141 - P.153

文献概要

要旨 食道癌のスクリーニングとしてのpanendoscopyは診断能が極めて高く有力な手段であるが,診断医の育成,被検者への侵襲,多数の症例を扱えない,などの欠点がある.したがって食道癌のスクリーニングを系統的に行うにはまずX線造影を,それも食道を胃と同時に集団検診体制に乗せて施行すべきである.これにより進行癌ならびに深達度smまでの表在癌を発見することができる.続いて,上部消化管内視鏡検査を施行する際には必ずpanendoscopeで食道も観察する必要があり,特に55歳以上の男性には必須である.少しでも異常を認めたらルゴール染色や生検を行うことにより診断を確定できる.このように,食道癌のスクリーニングにおいてpanendoscopyは二次的な位置にある.対象となるのは表在癌,特にsuperficial flat type,erosive type,plateaulike typeであり,深達度で分けるとep癌,mm癌である.また,食道微小癌も内視鏡診断が威力を発揮する分野であると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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