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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻2号

1984年02月発行

文献概要

今月の主題 Panendoscopyの評価(2) 主題

胃癌スクリーニングにおけるpanendoscopyの位置づけ―X線診断の立場より

著者: 浜田勉1 加治文也1 浦野薫1 鎗田正1 小林茂雄1 丸山俊秀1 松川正明1 泉嗣彦1 八巻悟郎1 梁承茂1

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.155 - P.165

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要旨 1980年1月~1982年12月に,ルチーンX線検査を行った8,567例のうち1,560名(18.2%)に内視鏡検査を行った.見逃し例も含めて133例の癌が発見された(発見率1.55%).X線診断の確かさは,癌と診断した98例中88.8%,癌疑いとした107例中10.3%が癌であった.不確かさについては,潰瘍とした4.8%に,潰瘍瘢痕とした3.8%に,良性隆起性病変とした1.4%に,軽微な所見とした0.8%に癌を認めた.X線診断の実態は,進行癌の82.9%を正診できたが,早期癌では28.2%を正診したにすぎず,12.8%を癌疑いと診断している.更に,早期癌の25.6%を良性病変と診断し,7.7%を軽微な所見のみとした.進行癌の見逃しはないが,早期癌が11例見逃されている(見逃し率0.13%).原因は,併存病変に目を奪われたものが6例,前庭部の20mm以下の2例,胃体部の7mm大のⅡb,微小癌であった.X線検査,次いで内視鏡検査を行う立場からスクリーニングにおける癌発見の実態を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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