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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻2号

1984年02月発行

文献概要

今月の主題 Panendoscopyの評価(2) 主題

胃癌スクリーニングにおけるpanendoscopyの有用性―特にX線検査と対比して

著者: 小沢昭司1

所属機関: 1小沢胃腸科医院

ページ範囲:P.167 - P.173

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要旨 外来患者の上部消化管疾患のスクリーニングにX線を用いた4,568名の成績と,panendoscopyを用いた5,043名の成績を比較検討した.上部消化管スクリーニングにおいてX線検査およびpanendoscopyの胃癌発見率はそれぞれ1.51,1.49%と同様であったが,発見胃癌に占める早期癌の比率は前者で14.5%,後者では45.3%と3倍も高かった.これは早期胃癌の発見にはpanendoscopyがX線検査より優れていることを示す.次に,X線検査で発見した早期胃癌の最大径の平均値は41.3mm,panendoscopyのそれは26.9mm,20mm以下の小病巣の頻度は前者では14.3%,後者で50.0%,更に10mm以下の小癌および微小癌はそれぞれ10.7,26.5%であった.早期胃癌でもより早期の,より微小のものを発見すべきことを強調した.病巣が無茎性の隆起型でも,陥凹型でも十分に小さければ,内視鏡的ポリペクトミーにより治癒せしめうるからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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