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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻2号

1984年02月発行

文献概要

研究

有病率と年間罹患率(発生率)からみた胃癌の自然史―特に受診間隔決定のために

著者: 西沢護1 下鑪研悟1 野本一夫1 細井董三1 岡田利邦1 牧野哲也1 山田耕三1 志賀俊明1 江藤和美1 古沢英紀1

所属機関: 1東京都がん検診センター

ページ範囲:P.201 - P.207

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要旨 現在の検査法で発見しうる有病率と年間罹患率(発生率)より,発見可能な早期癌のstageから愁訴のため医療機関を訪れる直前までの罹病期間は早期癌では少なくとも3.5年,進行癌では少なくとも1.3年と推定され,丁寧な細径panendoscope検査で胃癌なしと診断されたものには3年の保証期間を与えることができる.ただし,5~10%存在するスキルスとその類似疾患は除く.また,50~69歳の健康人6,498人に直接X線検査と細径panendoscopeを併用した成績を胃集団検診の全国集計と比較すると,早期癌の発見率について,男性の場合で全国集計1に対し,細径panendoscopeでは13発見することになる.胃集団検診方法の改善が急がれねばならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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