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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻4号

1984年04月発行

今月の主題 肝内結石症―最近の知見をめぐって

主題

臨床面からみた肝内結石症の病態

著者: 高橋渉1 小野地章一1 伊勢秀雄1 鈴木範美1 佐藤寿雄1

所属機関: 1東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.399 - P.404

文献概要

要旨 肝内結石症の大部分は,胆汁うっ滞と細菌感染を基盤として形成されるビリルビンカルシウム石である.程度の差こそあれ,例外なく肝内胆管は拡張し,同時に肝外胆管も拡張を示すものが少なくない.約60%の症例では拡張胆管は極端なcaliber changeを伴い,いわゆる狭窄像を呈する.教室では胆管狭窄を基準として4型に分類している.このような胆管形態異常の病因に関しては議論が多く,定説をみるには至っていない.最近,病変は肝外胆管優位の時代から肝内胆管優位の時代に移行しつつある.この現象は画像診断技術の進歩によるところが大きいが,本症自体の病態も推移しつつあるとも解釈される.今後の検討に期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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