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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻4号

1984年04月発行

今月の主題 肝内結石症―最近の知見をめぐって

主題

肝内結石症とHLA

著者: 八木田旭邦1 小野美貴子1 相馬智1 細田洋一郎2

所属機関: 1杏林大学医学部第1外科 2社会保険埼玉中央病院外科

ページ範囲:P.413 - P.417

文献概要

要旨 肝内結石症患者と健常者のHLA抗原を検索し,CW3,A2,8WDRW6Yとの関連性が示唆された.病態との比較ではCW3が狭窄型に比べ非狭窄型に有意に多かった.2抗原間の組み合わせ頻度でみるとA2とCW3の組み合わせが28.6%と最も高率であった.これを日本人健常者と比べると肝内結石症で有意に高率であった.またこの組み合わせは日本人に多い組み合わせであり,肝内結石症の東洋人集積性を考慮すると興味深い.現在までのHLAと疾患感受性では,先天性異常はAおよびC抗原との密接な関連性が見出されている.今回の検討でも,A2とCW3との相関が認められたことより,本症の成因には先天性異常の関与が示唆された.また,CW3抗原は先天性異常の肝内胆管の拡張因子との密接な関連性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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