icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻4号

1984年04月発行

文献概要

今月の主題 肝内結石症―最近の知見をめぐって 主題

肝内結石症の治療―ドレナージ手術を中心に

著者: 角田司1 土屋凉一1 原田昇1 吉野寮三1 野田剛稔1 井沢邦英1 山口孝1 山本賢輔1 元島幸一1 宮本峻光1 古賀政隆1 天野力太1

所属機関: 1長崎大学医学部第2外科

ページ範囲:P.427 - P.435

文献購入ページに移動
要旨 過去13年間に手術を行った肝内結石症105例を,肝内胆管自体に病変を認めない続発性肝内結石症と肝内胆管に狭窄・拡張性病変を有する原発性肝内結石症に分類し,手術術式別にその治療成績を検討した.原発性肝内結石症例中,肝両葉型の治療は困難であったが,拡大胆管空腸吻合術の遠隔成績が良好であった.すなわち肝内胆管に狭窄性病変を有する肝内結石症では結石生成の主たる場所はその上流の拡張性病変と考えられ,完全な病巣切除が困難な両側肝内結石症例では,狭窄部の解除と拡張部のドレナージが期待できる術式を行う必要がある.かかる胆汁ドレナージ術式として,拡大胆管切開截石術と拡大胆管空腸(ρ-loop,Roux-Y)吻合術が最も有効と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?