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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻4号

1984年04月発行

今月の主題 肝内結石症―最近の知見をめぐって

主題症例

肝内胆管の狭窄に起因すると思われる肝内結石症の1例

著者: 市原透1 滝本一1 伊藤信孝1 野口良樹2 後藤和夫2 林弘太郎3 後藤信雄4 片桐健二4 武内俊彦4

所属機関: 1岐阜県立多治見病院外科 2岐阜県立多治見病院消化器科 3岐阜県立多治見病院病理 4名古屋市立大学医学部第1内科

ページ範囲:P.463 - P.466

文献概要

要旨 われわれは最近,肝内胆管の狭窄に起因すると思われる肝内結石症を経験したので,その狭窄部の病理学的検討を加えて報告した.本疾患は最近の医療技術の進歩により,比較的容易に診断が可能となった.特にERCPなどで狭窄のために肝内胆管が十分造影されない揚合の超音波下PTCの有効性は高い,本症例は狭窄部を含めた肝左葉切除術が施行され,現在まで順調に経過している.狭窄部を病理学的に検討すると狭窄部は胆管壁によく似た構造をしており,われわれは先天性胆管隔壁が炎症のためにこのような肥厚性狭窄に変化したものと推測した.以上より本症の治療は狭窄部を含めた肝切除術が最も理想的であると確信した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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