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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻5号

1984年05月発行

文献概要

今月の主題 受容体拮抗薬の位置づけ 主題

ヒスタミンH2受容体拮抗薬の適応と効果

著者: 西元寺克礼1 横山靖1 三橋利温1 大井田正人1 岡部治弥1

所属機関: 1北里大学医学部内科

ページ範囲:P.499 - P.506

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要旨 H2ブロッカーは強力な酸分泌抑制作用を有し,潰瘍治癒促進作用が証明されている.低酸例でも有効との報告もあるが,十二指腸潰瘍,併存潰瘍,胃角部より肛門側の胃潰瘍など酸分泌亢進例が主な適応である.従来の多剤併用療法に比べ十二指腸潰瘍の治癒率が高く,外来では6週治癒率に有意差を認めた(従来法 55.5%,H2ブロッカー 82.9%).入院治療例では1,2,3,4週のいずれも高い治癒率が得られた.胃潰瘍では制酸剤,粘膜防御剤,多剤併用のいずれよりも4週以降の治癒率が高いことが証明された.また,H2ブロッカーは胃潰瘍面積を他の薬剤に比べ早期に縮小させることがわかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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