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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻5号

1984年05月発行

文献概要

今月の主題 受容体拮抗薬の位置づけ 主題

消化性潰瘍の再発の予防策

著者: 菊地一博1 三輪剛1

所属機関: 1東海大学医学部内科

ページ範囲:P.521 - P.526

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要旨 これまで行われてきた消化性潰瘍の薬物療法が,潰瘍患者の宿命とも言うべき再発を予防することは不可能に近いと考えられる.そこで,その強力な抗潰瘍作用で急性期の治療に極めて良好な成績を示したH2受容体拮抗薬に再発予防の期待が持たれてきた.しかし,潰瘍の再発予防に関する報告は比較的少なく,一部にはH2受容体拮抗薬の投薬中止と共に再発がみられるとする報告もあり,すべての潰瘍例の再発予防に効果があるとは考え難い.本稿ではH2受容体拮抗薬の潰瘍治癒過程,治癒成績と潰瘍再発の局所的リスクファクターから現在考えられる潰瘍再発の予防策と病態改善と再発予防の面から長期療法の効果が期待できる潰瘍例の特徴などについてまとめてみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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