文献詳細
文献概要
Refresher Course・5
この症例にみる診断過程のポイント
著者: 馬場保昌1 川野芳郎1
所属機関: 1癌研内科
ページ範囲:P.589 - P.592
文献購入ページに移動□患者:58歳女性.
□主訴:全身倦怠感.
〔初回X線所見〕術前1年3カ月の背臥位二重造影(Fig. 1a)では幽門前庭部に類円形の腫瘤陰影が認められ,同部の圧迫検査所見と併せて有茎性ポリープと診断されている.また,同時期の半立位第2斜位二重造影(Fig. 1b)では,噴門下部後壁(矢印A)に粘膜集中が認められたことから,この部を単に潰瘍瘢痕と診断し,粘膜集中先端部に胃小区模様が不明瞭になった領域の存在に気付いていない.また,噴門部後壁側の粗大顆粒状陰影(矢印B)も指摘されていない.
□主訴:全身倦怠感.
〔初回X線所見〕術前1年3カ月の背臥位二重造影(Fig. 1a)では幽門前庭部に類円形の腫瘤陰影が認められ,同部の圧迫検査所見と併せて有茎性ポリープと診断されている.また,同時期の半立位第2斜位二重造影(Fig. 1b)では,噴門下部後壁(矢印A)に粘膜集中が認められたことから,この部を単に潰瘍瘢痕と診断し,粘膜集中先端部に胃小区模様が不明瞭になった領域の存在に気付いていない.また,噴門部後壁側の粗大顆粒状陰影(矢印B)も指摘されていない.
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