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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻6号

1984年06月発行

今月の主題 大腸腺腫症の経過と予後

主題

家族性大腸腺腫症の経過観察におけるポリープの形態学的変化

著者: 丸山雅一1 佐々木喬敏1 岡田隆雄1 村上義史1 大橋計彦1 竹腰隆男1 高橋考2 太田博俊2 小鍛治明照2 高木国夫2 加藤洋3

所属機関: 1癌研究会付属病院内科 2癌研究会付属病院外科 3癌研究所病理

ページ範囲:P.639 - P.658

文献概要

要旨 初回検査で癌の合併がないと判断して長期間follow-upを行った家族性大腸腺腫症5例について形態学的変化を考察した.家族性大腸腺腫症においては,ポリープの密度が長期間変化しない静止期があり,その後に密度が高くなる変動期のあることが推測された.一方,ポリープの大きさは変化する傾向にあり,その静止期は密度の静止期に比して短いものと考えられた.著明な増大傾向を呈する病変については,大腸隆起性病変の診断理論に基づき,大きさに形の要素を加えて分析することにより癌化の可能性を判定できた.しかしながら,癌化した病変をすべて検査所見上(X線・内視鏡所見)に把握することは困難であり,長期間のfollow-upは極めて危険なものであることが示された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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