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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻6号

1984年06月発行

文献概要

今月の主題 大腸腺腫症の経過と予後 主題

大腸腺腫症の手術予後

著者: 岩間毅夫12 三島好雄12

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第2外科 2東京医科歯科大学ポリポーシス腸疾患研究センター

ページ範囲:P.659 - P.665

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要旨 当センターの登録例で,大腸腺腫症513例の手術予後を生死と死因調査により検討した.臨床経過については自験例65例で検討した.手術予後を術式別に検討すると手術時の癌有病率を反映し,直腸温存術式が最も生存率が高く,次いで全結腸直腸切除術であった.長期的には全結腸直腸切除術が最も安定していた.直腸温存術式では術後6年までに17.9%に直腸癌が発生すると計算された.大腸癌以外に胃癌,十二指腸膵頭部癌,小腸癌発生が多く,甲状腺癌の合併が目立った.本症術後にデスモイド腫瘍が8.1%に発生した.いずれも術後2年以内に発生し30歳以下の者に発生しやすい傾向を認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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