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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻6号

1984年06月発行

文献概要

今月の主題 大腸腺腫症の経過と予後 主題症例

経過中に胃病変が消失した家族性大腸腺腫症の1例

著者: 岩越一彦1 白木正裕1 大藪博1 大柴三郎1 岡島邦雄2

所属機関: 1大阪医科大学第2内科 2大阪医科大学一般・消化器外科

ページ範囲:P.685 - P.688

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要旨 家族性大腸腺腫症は大腸に無数の腺腫が発生するのみならず,軟部腫瘍,骨腫および歯芽異常(Gardner症候群)や,中枢神経腫瘍(Turcot症候群)を随伴する.また,大腸以外の消化管にもポリープが発生することがある.特に本邦において胃に多数のポリープが報告されている.その組織学的所見は,胃前庭部のものは腺腫で,胃底腺部のものは過形成性ポリープである.後者の一部は経過中に縮小したり消失したりする.筆者らは,20歳,女性の家族性大腸腺腫症で,胃底腺領域にポリープが多発し,その組織像は過形成性ポリープであった(胃底腺の過形成と小嚢胞から成る隆起性病変で,炎症性変化に乏しい)が,大腸切除後に胃病変が消失した症例を経験したので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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