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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻7号

1984年07月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌の再発死亡例をめぐって 序説

早期胃癌の再発死亡例の特集に当たって

著者: 山田達哉1

所属機関: 1国立がんセンター放射線診断部

ページ範囲:P.737 - P.738

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 癌による死亡は,今やわが国の死因順位で第1位である.にもかかわらず,今までは癌の代名詞のように考えられていた胃癌は,死亡の割合が低下傾向を示している.そこで議論になるのが,胃癌が減っているのか,それとも胃癌に罹っても死亡しなくなったのかということである.

 疫学者の中には,日本人の生活が食事や環境の面で欧米型になったために,胃癌が減っていると主張する人もいる.そのときにしばしば引き合いに出されるのが,ハワイ在住日本人の胃癌死亡の動向である。すなわち,一世の胃癌死亡は日本国内と同じ傾向を示すが,二世になると胃癌による死亡が減少し,その割合は一世とアメリカ白人との中間の値を示すという説明である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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