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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻7号

1984年07月発行

文献概要

今月の主題 早期胃癌の再発死亡例をめぐって 主題

外科臨床の立場からみた早期胃癌再発死

著者: 高木国夫1 太田博俊1 高橋知之1 渡辺進1 中島聡總1 大橋一郎1 橋本興1 林嘉繁1 金井道夫1

所属機関: 1癌研究会付属病院外科

ページ範囲:P.773 - P.780

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要旨 早期胃癌再発死亡例について検討した.早期胃癌手術1,000例中の再発死亡例は35例(再発死亡率3.5%)であった.m癌の再発率は1.4%,sm癌は5.5%であった.隆起型の再発死亡率は4.3%(7/164),混合型は10%(9/90),陥凹型では2.4%(18/730)であり,混合型に高率であった.再発死亡の多い肉眼型は,混合型sm,n(+)>隆起型sm,n(+)>陥凹型sm,n(+)>陥凹型m,n(+)の順であった.再発形式としては肝転移を主に血行性転移が22/35(62.8%)と多く,進行癌に腹膜播種が多いのに比べて著しい対照を示した.隆起型,混合型では血行性転移が多いので十分なリンパ節郭清,血行遮断など,また,陥凹型でリンパ節転移がある例は腹膜播種,局所再発の可能性があるので,術後の化学療法が必要であろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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