文献詳細
学会印象記
文献概要
旭川への旅はこれが2度目である.もう随分昔のことで,私が大学卒業を控えた昭和34年の夏休みのことであった.札幌で乗った特急ライラックが旭川に近づくまで,旭川の市街が国鉄駅の北にあるのか南にあるのかも思い出せないほど記憶が薄れてしまっていた.駅前に出ると,25年前に観光バスに乗った揚所を思い出した.ホテルへの道は,学会誌の案内図に徒歩15分と書いてあったので,楽しそうな買い物公園を歩いてみた.人々はそれぞれどこに住もうと,その地を住みやすく楽しくするものだと感心しつつ道の両側の店頭に目をやりながら歩いた.噴水あり,街路樹あり,所々に彫刻が飾られ,ベンチでは日中のひとときを老人や子供連れの若い女性が休んでいる.私もしばしベンチに腰をおろし,旭川の空気を味わってみた.それにしても旭川は暑い.道行く入はもう半袖のシャツではないか.昨日札幌で読んだ新聞によれば,今日本で一番暑いのが旭川だという.私の住む名古屋は夏暑くて有名だが,その名古屋の最高気温が24度で,旭川が28度以上とは,何という異常気象か.
出発前は,遠い地での学会はいやだというのが合言葉であったが,いざ来てみると,この学会への参加者は約3,000名と言われていた.北海道でもめったに来られない旭川の魅力もあろう.
出発前は,遠い地での学会はいやだというのが合言葉であったが,いざ来てみると,この学会への参加者は約3,000名と言われていた.北海道でもめったに来られない旭川の魅力もあろう.
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