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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻9号

1984年09月発行

今月の主題 胃潰瘍の治癒判定

主題

色素内視鏡による胃潰瘍の治癒判定

著者: 田中三千雄1 斎藤清二2

所属機関: 1富山医科薬科大学第3内科 2富山医科薬科大学保健管理センター

ページ範囲:P.987 - P.992

文献概要

要旨 消化性潰瘍の治癒判定における色素内視鏡(その中の“染色法”)の有用性について検討した.イヌを用いた実験において潰瘍面を覆う白苔は“染色法”によって青染するが,瘢痕中心部は同法によっても青染しないことを確認した.この方法を臨床例に応用してみると,通常の内視鏡では存在の識別が困難な微小白苔(計測では直径200~300μm前後)は青染されることによってその存在は明瞭化する.他方,微小白苔と類似形態を持つ瘢痕部の中心褪色陥凹部は青染されない.したがって,この方法によって両者の鑑別が容易となることが明らかになった.本法は技術的にも簡単なものであり,消化性潰瘍の治癒判定一とりわけ白苔消失の有無の判定―に有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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