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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻9号

1984年09月発行

症例

特異な“蛇の抜けがら状”注腸像を示した大腸未分化癌の1例

著者: 池内駿之1 有森正樹1 窪地淳1 春山克郎1 岡本哲彦1 松本重喜1 竹内広2

所属機関: 1国立東京第二病院外科 2国立東京第二病院病理

ページ範囲:P.1029 - P.1034

文献概要

要旨 患者は66歳,男性で,腹満感,便秘を主訴として入院した.注腸造影にて直腸上部から下行結腸上部に至るまで管腔狭小化,変形があり,比較的柔らかい壁,外圧性の偏位・固定,直腸上部に原発巣を疑わせる陰影欠損,潰瘍などが認められた.二重造影では粘膜面は浮腫状,平滑で,襞は縦走状,網状,多発小隆起をなし,壁は棘状,鋸歯状を呈した.全体として“蛇の抜けがら状”所見であった.内視鏡所見は直腸に潰瘍性病変,その上方に粘膜下浸潤を思わせる襞の多発小隆起,縦走であった.開腹所見は,正常外観構造を保持した巨大なピンクのソーセージ状のS状結腸を認めた.組織所見では無構造充実性増殖で異型性の強いPAS Alcian-blue染色陰性の未分化癌であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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