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文献詳細

雑誌文献

胃と腸19巻9号

1984年09月発行

文献概要

症例

酸素療法が著効を示したpneumatosis coliの1例

著者: 妹尾恭一1 大久保卓次1 長谷川晴喜1 青木阪2 高田育明3 鈴木武雄1

所属機関: 1足利赤十字病院内科 2足利赤十字病院検査室 3足利赤十字病院外科

ページ範囲:P.1035 - P.1040

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要旨 喘息の既往を持ち肺結核にて入院した60歳男性.右側腹部痛,下痢のため腹部X線,注腸造影,大腸内視鏡検査を行い,上行結腸に空気囊胞を認めたので,鼻孔カニューレを用いて酸素療法を行い軽快した症例を報告した.酸素療法は空気囊胞には非常に有効な方法で,1973年のForgacsの報告以来,酸素テント,マスク,高圧酸素療法など種々の方法が用いられてきたが,PaO2が200~300mmHgに維持できるような方法で少なくとも7日問投与されれば,どのような方法によっても空気囊胞は消失するものと老えられた.しかし酸素療法によっても26%に再発がみられるので長期経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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