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文献詳細

雑誌文献

胃と腸2巻1号

1967年01月発行

文献概要

技術解説

胃生検(Ⅰ)

著者: 高木国夫1

所属機関: 1癌研究会付属病院外科

ページ範囲:P.93 - P.101

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Ⅰ.はしがき

 胃生検法は大きく3種に大別することができます.吸引生検法(Suction Blopsy)と胃鏡による直視下生検法およびファイバースコープによる直視下生検法である.前2者は従来より用いられていますが,吸引生検法は生検部位の選定が盲目的であって瀰慢性病変の診断(例えば胃炎)には適していますが,限局性病変にはほとんど無力であります.一方,胃鏡による生検法は,直視下に生検できる利点はありますが,患者の苦痛がつよく,生検部位は胃体部にかぎられて,幽門前庭部の生検は不可能で,早期胃癌などの限局性病変に対しては,意義が低くかった.

 数年来フアイバースコープ(FGSと略)の驚異的進歩により,胃内病変の観察部位は,胃鏡に比して広くなり,特に幽門前庭部の観察は容易になり,胃内の微細な病変に対する診断的意義が高くなつています.このFGSを用いた直視下胃生検法が1964年来臨床的に用いられて,胃内の限局性病変の診断に有力な方法となってきました.ここでは,近年わが国で発達したFGSを用いた直視下胃生検法(胃生検と略)についてのべることにします.

 胃生検法といっても,臨床的に用いられてわずか3年しかたっていません.胃生検法の技術開発は盛んで,また臨床的に用いられて,各種の改良が要求されています.

 生検用FGSの器械説明をした上で生検技術と一口にいっても,直視下観察能,生検部位の難易,生検個数,生検による出血,合併症.さらに生検鉗子の問題,生検組織の処理などがあります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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