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文献詳細

雑誌文献

胃と腸2巻3号

1967年03月発行

文献概要

今月の主題 胃液分泌の基礎と臨床 症例

微小Ⅱc型早期癌と誤診した潰瘍瘢痕

著者: 石田敦夫1 杉浦純宦2 小林真佐夫2 清水英範2 小林千枝子

所属機関: 1島根県立中央病院第一放射線科 2島根県立中央病院外科

ページ範囲:P.397 - P.399

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Ⅰ.はじめに

 早期胃癌の診断において隆起型(Ⅰ型)および陥凹型(Ⅲ型)は,しばしば肉眼的所見(特徴)と組織学的所見の不一致に遭遇し,その診断の困難性を痛感しているが,表面隆起型(Ⅱa),表面陥凹型(Ⅱc)は前二者にくらべて比較的容易に肉眼単位の診断が組織診断と一致をみている.

 しかしながら表面陥凹型(以下Ⅱcとする)の診断が主としてびらんの診断であるので,良性びらん,潰瘍の治癒経過中とくに瘢痕などがきわめてⅡcと鑑別困難なことがある.

 最近のように,なるべく早期に,なるべく小さい病変を探し出そうとする現状においては,又誤りをおかす危険も大きく,十分注意を要する問題であり,私達は,著者自身の反省の意味において本症例を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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