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文献詳細

雑誌文献

胃と腸2巻4号

1967年04月発行

今月の主題 胃微細病変の診断

綜説

胃潰瘍のX線診断―潰瘍瘢痕,胃潰瘍の経過,多発性潰瘍

著者: 川井啓市1

所属機関: 1京都府立医科大学増田内科 2

ページ範囲:P.485 - P.495

文献概要

 胃潰瘍のX線診断はすでに20世紀初頭のReiche(1909),Haudek(1910)のニッシェの発見にさかのぼるといわれており,そのX線的特徴については内外の数多くの成書に記載されているところである.更にX線所見と病理組織学的所見の対比についてもEschbach”,熊倉2,3)の報告に詳しく,改めてこれに追加するほど新しい知見はもち合わせていない.臨床的にはもはやX線検査による胃潰瘍の診断能などを問題にするより,潰瘍の性状,即ち良悪性の判定または病期の判定,深さの診断,治癒の判定などに興味を残しているといえよう.

 したがって本文の目的は,こと改まって新しい胃潰瘍のX線診断法を述べるものでない.たまたま昨年11月広島での,第6回目本内視鏡学会秋期大会で,芦沢教授・白壁博士司会のシンポジウム「微細病変」において,私にX線診断の立場からの発言をもとめられたが,この時のシンポジウムの内容および著者の発言を紹介し,私の責めを果たしたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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