文献詳細
今月の主題 胃微細病変の診断
綜説
文献概要
胃潰瘍のX線診断はすでに20世紀初頭のReiche(1909),Haudek(1910)のニッシェの発見にさかのぼるといわれており,そのX線的特徴については内外の数多くの成書に記載されているところである.更にX線所見と病理組織学的所見の対比についてもEschbach”,熊倉2,3)の報告に詳しく,改めてこれに追加するほど新しい知見はもち合わせていない.臨床的にはもはやX線検査による胃潰瘍の診断能などを問題にするより,潰瘍の性状,即ち良悪性の判定または病期の判定,深さの診断,治癒の判定などに興味を残しているといえよう.
したがって本文の目的は,こと改まって新しい胃潰瘍のX線診断法を述べるものでない.たまたま昨年11月広島での,第6回目本内視鏡学会秋期大会で,芦沢教授・白壁博士司会のシンポジウム「微細病変」において,私にX線診断の立場からの発言をもとめられたが,この時のシンポジウムの内容および著者の発言を紹介し,私の責めを果たしたい.
したがって本文の目的は,こと改まって新しい胃潰瘍のX線診断法を述べるものでない.たまたま昨年11月広島での,第6回目本内視鏡学会秋期大会で,芦沢教授・白壁博士司会のシンポジウム「微細病変」において,私にX線診断の立場からの発言をもとめられたが,この時のシンポジウムの内容および著者の発言を紹介し,私の責めを果たしたい.
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