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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻1号

1985年01月発行

症例

横行結腸に生じたvillous tumorの1例

著者: 小川清12 坂本清人3 山崎節3 藤本要4 岩下明徳56 村山栄一7

所属機関: 1公立学校共済組合九州中央病院内科 2現小川内科胃腸科医院 3公立学校共済組合九州中央病院内科 4公立学校共済組合九州中央病院外科 5九州大学医学部第2病理 6現松山赤十字病院検査部 7村山内科循環器科医院

ページ範囲:P.87 - P.91

文献概要

要旨 32歳という若い年齢で,かつ横行結腸というまれな部位に生じ,腫瘍全体が非常に高分化のいわゆるlow grade malignancyと考えられるvillous tumorの1例を報告する.本症例は5年前より年4~5回の血便を生じていた.横行結腸に広基性の腫瘤を認め,生検ではGroup 3(腺管絨毛腺腫)の診断であったが一部に悪性の存在も否定できないので切除術を行った.腫瘤の大きさは6.0×4.7×2.8cmで表面は顆粒状を呈し,組織学的には絨毛状を呈し,各絨毛を覆う上皮は1層の高円柱細胞から成り,その異型度は低かった.腫瘍の大部分は粘膜内にとどまっていたが,ごく一部で固有筋層への浸潤,所属リンパ節の一部への転移巣が認められたが,その異型度も軽かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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