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文献概要
Refresher Course・11
この症例にみる診断過程のポイント
著者: 狩谷淳1 田沢浩1
所属機関: 1千葉県がんセンター放射線診断部
ページ範囲:P.105 - P.108
文献購入ページに移動〔症例1〕72歳,男性,主訴:血便.
〔X線所見〕注腸造影時,透視中に,S状結腸に隆起性病変を認めた(矢印①).その二重造影像がFlg. 1である.この像からでも,大きさがほぼ2.5cmで,広基性であること,表面の陥凹を思わせるごく淡い不整形の陰影(矢印②)が見られること,基部にいわゆる“lndentatlon”(矢印③)が認められることなどから,おそらく小さなBorrmann 2型癌であろうと読影される.しかし,このような写真で,あれこれと推定を楽しむのもよいかもしれないか,もう少し工夫して,その病変の形態を,有無を言わせずに,きちんと把握できるX線像を撮影し呈示したいものである.
〔X線所見〕注腸造影時,透視中に,S状結腸に隆起性病変を認めた(矢印①).その二重造影像がFlg. 1である.この像からでも,大きさがほぼ2.5cmで,広基性であること,表面の陥凹を思わせるごく淡い不整形の陰影(矢印②)が見られること,基部にいわゆる“lndentatlon”(矢印③)が認められることなどから,おそらく小さなBorrmann 2型癌であろうと読影される.しかし,このような写真で,あれこれと推定を楽しむのもよいかもしれないか,もう少し工夫して,その病変の形態を,有無を言わせずに,きちんと把握できるX線像を撮影し呈示したいものである.
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