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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻10号

1985年10月発行

文献概要

今月の主題 大腸ポリペクトミー後の経過 主題

大腸ポリペクトミーの偶発症

著者: 並木正義1 原田一道1 水島和雄1

所属機関: 1旭川医科大学第3内科

ページ範囲:P.1095 - P.1101

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要旨 診断と治療を目的とした大腸ポリペクトミーの意義は大きく,今日盛んに行われている.しかし,その反面これに伴う偶発症もまた増加している.この偶発症に関して,1977年から1982年までの6年間におけるわが国の実態をアンケート調査した結果をもとに参考事項や問題点を指摘した.6年間に施行された大腸ポリペクトミー18,668例中115例0.616%に偶発症をみている.偶発症としては穿孔37例,出血67例と両者が大半を占めている.死亡は3例で,その頻度は0.016%である.最近は小児についても大腸ポリペクトミーが行われているが,偶発症は成人よりも起こりやすいので十分慎重でなければならない.偶発症をできるだけ防ぐためには,内視鏡に対する教育の徹底と,より安全な方法および対策を工夫することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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