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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻12号

1985年12月発行

今月の主題 食道癌の早期診断

主題

早期食道癌の病理組織学的所見―その診断と発育・進展について

著者: 中村恭一1 西沢護2 牧野哲也2 細井董三2 松本文和1 大倉康男1

所属機関: 1筑波大学基礎医学系病理 2東京都がん検診センター

ページ範囲:P.1275 - P.1284

文献概要

要旨 表在癌17例(上皮内癌8例,粘膜内癌2例,粘膜下組織浸潤癌7例)および,組織学的に癌浸潤は固有筋層であるが癌の大部分は表在癌である3例の合計20症例を対象として,食道扁平上皮癌の組織学的診断基準,組織発生,および上皮内癌の定義についての考察を行った.扁平上皮癌の組織学的診断基準としての所見を必要十分条件と付加条件とに類別し,それに基づいて癌組織発生を検討した結果,異型扁平上皮巣の癌化は少ないものとみなされた.上皮内癌の組織学的な定義として,実際的な面を考慮して“粘膜表層1/2に限局した癌で,それから分離した癌蜂巣が粘膜内に存在しないもの”とすることを提唱した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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