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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻3号

1985年03月発行

文献概要

症例

内視鏡的に摘除した直腸原発奇形腫の1例

著者: 折居正之1 松谷富美夫2 柏原紀文1 鈴木誠治1 神谷亮一1 菅井俊1 藤巻英二1 籏福公正1 安宅龍一朗1 佐藤邦夫1 狩野敦1 海藤勇1 伊藤進2

所属機関: 1岩手医科大学第1内科 2鹿角組合総合病院内科

ページ範囲:P.323 - P.328

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要旨 患者は66歳の女性で便秘を主訴として来院した.注腸X線検査では,直腸に大小2個のポリープがみられ,内視鏡では表面に毛髪を有する2個のポリープがみられた.生検では扁平上皮組織が得られ,奇形腫を疑い内視鏡的ポリペクトミーを施行した.ポリープは,37×27×34mm,15×13×21mmで,割面では嚢胞や歯牙がみられた.病理組織学的に2個のポリープとも直腸原発の成熟型奇形腫と診断した.直腸原発奇形腫は世界で36例の報告がみられる.本例は内視鏡的ポリペクトミーで摘除した最初の報告であるが,直腸原発の奇形腫に悪性化の報告がないことから有用な治療手段と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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