icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻4号

1985年04月発行

文献概要

今月の症例

Caroli病

著者: 乾和郎1 中澤三郎1

所属機関: 1名古屋大学第2内科

ページ範囲:P.350 - P.352

文献購入ページに移動
 超音波検査所見 右肋骨弓下走査(Fig. 1)にて,肝右葉に周囲との境界明瞭なsonolucent areaが認められる(↑).内部にseptum構造も認められず,全くのecho freeな像である.更に後方echoの増強も軽度認められる.また,同様な所見を持つ小病変が肝内に多発して認められる(▲).以上の所見から,多発する肝嚢胞との診断はつくが,超音波検査法からはcystと胆管との交通の有無は不明であり,multiple liver cystなのかCaroli病なのかの判断はつきにくい.右肋間走査(Fig. 2)でも,別のcystic lesionが捕らえられている.cystが小さい場合,内部にlow echoが存在するように見えることがあるが,走査部を変えて他方向から検索を行えば問題はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?