icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻4号

1985年04月発行

文献概要

今月の主題 膵・胆道の形成異常 主題

膵胆管合流異常と胆道病変

著者: 永川宅和1 太田哲生1 竹下八州男1 小西孝司1 宮崎逸夫1

所属機関: 1金沢大学医学部第2外科

ページ範囲:P.361 - P.368

文献購入ページに移動
要旨 これまでに経験した膵胆管合流異常は33例であり,主な合併病変は胆道拡張症26例(78.8%),胆嚢癌11例(33.3%),総胆管癌2例(6.1%),胆石症9例(27.3%),急性膵炎10例(30.39%),膵石症6例(18.3%)であった.膵胆管合流異常の治療の原則は両管の交通性を断つこと,すなわち総胆管の離断を図り胆道再建術を行うことと言える.ただし,合併病変のうち胆道拡張症,胆道癌,膵石症などを明らかにみる場合は別として,総胆管の拡張の著明でない胆石症例や合併病変がなく胆管や膵管の変化が軽微な症例では,付加手術などの術式の選択はもちろん,手術そのものの適応すら問題で,今後の検討課題と言える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?