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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻4号

1985年04月発行

今月の主題 膵・胆道の形成異常

主題症例

膵管癒合不全に総胆管癌を合併した例と膵癌を合併した例の2症例

著者: 鈴木安名1 上田則行1 岡村毅与志1 並木正義1 岡野重幸2 柴田好2 武藤英二2 武田章三2 神田誠3

所属機関: 1旭川医科大学第3内科 2市立旭川病院内科 3市立旭川病院検査部

ページ範囲:P.393 - P.396

文献概要

要旨 われわれは最近,膵管癒合不全に総胆管癌を合併した例と膵癌を合併した例の2症例を経験した.〔症例1〕は84歳男性.黄疸を主訴として来院.ERCPで馬尾状に終わる腹側膵管像と総胆管三管合流部に不整な狭窄を認めた.副乳頭からの造影では背側膵管には異常を認めなかったため,膵管癒合不全に総胆管癌が合併したと診断した.腫瘍は根治的に切除された.〔症例2〕は72歳女性.食欲不振,背部痛,体重減少を訴えて来院.CTで膵体尾部に腫瘤像を認め,ERCPでは樹枝状に短く終わる腹側膵管像が得られたが,副乳頭造影は失敗に終わった.死後剖検により膵管癒合不全に合併した背側膵の癌が確認された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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