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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻5号

1985年05月発行

今月の主題 食道静脈瘤の硬化療法

主題

食道静脈瘤の内視鏡的硬化療法―その実際と予後

著者: 高瀬靖広1 小林幸雄1 近森文夫1 岩崎洋治1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系外科

ページ範囲:P.481 - P.487

文献概要

要旨 食道静脈瘤に対する内視鏡的硬化療法施行例の予後について,内視鏡的栓塞療法を施行した肝硬変症を原疾患とする食道静脈瘤症例231例(急性出血例34例,待期的治療例90例,予防的治療例107例)の生存期間,再発率および遠隔死因から検討した.その結果,本治療法後の食道静脈瘤出血率は3.0%(7/231)であり,本治療法後の予後は比較的良好であると思われた.しかし,再発率が10.8%(25/231)であるので,本治療法には長期的治療効果があるとは言い難いと思われた.本治療法では治療効果延長のための再治療は容易で,かつ遠隔死亡例の死因の中に本治療法が直接関与したものはないので,本治療法を食道静脈瘤の“分割治療法”と考えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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