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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻5号

1985年05月発行

今月の主題 食道静脈瘤の硬化療法

主題

食道静脈瘤の内視鏡的硬化療法―その実際と予後

著者: 鈴木博昭1 稲垣芳則1 神山正之1 三穂乙実1 渡辺豊1 長尾房大1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学第2外科

ページ範囲:P.489 - P.495

文献概要

要旨 食道静脈瘤例の緊急止血および出血予防と静脈瘤の荒廃を目的として138例434回の内視鏡的硬化療法を施行した.手技は1%Aethoxysklerolの静脈瘤外および内の併用注入法である.緊急内視鏡時に活動性出血を示したのが23例あった(噴出性出血は9例)が,20例の止血に成功し,87%の止血率であった.硬化療法後の静脈瘤の縮小,消失(荒廃)は89%の症例(78/88)に認められた.特にF1以下まで荒廃された症例(68例)では再出血は4例(6%)と低率であった.硬化療法後の累積生存率は,手術適応基準内の58例では1年97%,2年94%,3年87%,5年82%であり,手術不能と判定された62例では1年56%,2年32.8%,3年12.8%であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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