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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻5号

1985年05月発行

今月の主題 食道静脈瘤の硬化療法

主題

剖検例からみた食道静脈瘤硬化療法

著者: 熊田博光1 村島直哉1 池田健次1 吉場朗1

所属機関: 1虎の門病院消化器科

ページ範囲:P.507 - P.512

文献概要

要旨 内視鏡を用いて食道静脈瘤内に直接塞栓凝固剤を注入する食道硬化療法を施行後,何らかの原因で死亡した剖検例12例について検討した.エタノールアミンが静脈瘤内に十分量注入された症例では,粘膜下層の静脈瘤の完全な消失がみられた.しかし,長期経過観察例では粘膜下層の静脈が消失しても粘膜固有層に新たな拡張した静脈の出現がみられた.一方,エタノールアミンが適確に静脈瘤内に注入されずparavascularに注入された症例ではUl-Ⅲ~Ⅳの深い潰瘍を形成し,その潰瘍の変化は通常の食道潰瘍に比し,広範囲で炎症細胞浸潤も強かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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