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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻5号

1985年05月発行

文献概要

症例

管状型食道重複症の1例

著者: 井関恵子1 伊藤旺2 草刈幸次2 芦田浩3 萩原優4

所属機関: 1日本医療伝道会衣笠病院内科 2聖マリアンナ医科大学第1内科 3聖マリアンナ医科大学放射線科 4聖マリアンナ医科大学外科

ページ範囲:P.555 - P.559

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要旨 消化管重複症の中でもまれな管状型の食道重複症を経験したので報告する.患者は51歳,男性.肝硬変および糖尿病にて外来通院中に嚥下時の咽頭牽引感を訴えたため,食道造影および内視鏡検査を施行した.食道造影検査で,上部食道,下部食道,更にEG junctionにて相互に交通した,2本の管腔構造を認めた.内視鏡検査では,同様の所見が得られ,副食道と思われる管状構造においては更に2か所の隔壁を認めた.内視鏡直視下の粘膜は,2本の管腔構造とも正常食道と変わりなく,ルゴール染色にても同様に染まり,生検にても両者とも重層扁平上皮を示した.以上より管状型の食道重複症と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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