文献詳細
Coffee Break
文献概要
昨年の秋のことである.ある会議で胃癌診断の成績について話が出た.初めは胃癌の深達度診断は現在でも半分くらいしかできないのではないかということであったが,次第に初回診断のほうに話題が移り,X線検査,内視鏡検査でも80%前後しか能力がないなど,初回診断の評判は頗る悪かった.X線診断もこれだけ多くの人が熱心にやっているのだからもっと向上してもよさそうだし,内視鏡診断にしても胃カメラからファイバースコープへの進展,それも側視,直視,斜視の出現など診断能が高まるはずなのにこのありさまである.まあ,胃生検という手段を誰でもが使えるようになったので“つまんで出れば良いし,出なければnegativeだ”という安易な気持ちに流れることによるのだろう.
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