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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻7号

1985年07月発行

文献概要

Coffee Break

潰蕩の再発をめぐって(その1)―いわゆる累積再発率

著者: 五ノ井哲朗1

所属機関: 1福島県立本宮病院

ページ範囲:P.795 - P.795

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 消化性潰瘍の論議は,いま,再発の問題に集中しているようにみえる.最近,改めて,そのあらましを通読する機会を得て,多くの疑問や異論や所懐やらがあった.その中の幾つかを書きとめてみたい.

 まず,不思議に思うのは,潰瘍の再発率と言えば,なぜ決まって“累積再発率”なのか,ということである.いわゆる累積再発率なしには,潰瘍の再発が語れないかのようである.では,その累積再発率とは何なのか.試みに,その定義は? その意味は? という問いに答えてみていただきたい.筆者の場合には残念ながら,“隔靴搔痒”という古めかしい言葉が浮かんでは消えるばかりで,とうてい答えらしきものにはならなかった.なぜ,この定義困難,意味難解な数字によって再発の問題を論議する習慣になったのか.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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